グリモーのラフマニノフ
ちょうど6年前の今日 (2008年8月22日) 行われた、ルツェルン音楽祭での今は亡きアバドとエレーヌ・グリモーの演奏記録。タイトルはロシアンナイト。
メインはラフマニノフ・ピアノ2番、これは最も身に染みる協奏曲のひとつですが、とりわけ、自身が奏でるピアノから流れるメロディに感銘 (自己陶酔型) してか、あるいはラフマニノフの曲自体に胸を打たれてか (社会迎合型) はわかりませんが、時折目をパチクリさせたりするグリモーが印象的です。
と同時に眉毛も上下に動き、体と顔で表情豊かに表現しています。特にアダージョのところが感動的です。(この目のパチクリはCDだと勿論見えませんね)
演奏家は自分自身の演奏に感銘すると同時に、曲自体の「流れ」にも感動しつつ演奏を集大成させるのでしょうか。それにしてもグリモーはその様相とは裏腹に、ほんとうに力強い。
今年鬼籍に入ったアバドが振っていることもあって、一押しの一枚でした。
Posted on 8月 22nd, 2014 by admin
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