クナ+ミュンヘンフィル
引き続き、ミュンヘンフィル×ブルックナーです。
こちらはクナッパーツブッシュのブルックナー第8番。
50年以上前の録音 (1963年1月) ですが、20bitのスーパーコーティングで美しく、華麗に、壮大に甦っています。
ブル8はヴァント、チェリ、カラヤンと素晴らしい演奏が数多く残されていて、このクナが一番とは言いませんが、感慨深い演奏であることは間違いないです。
さて、この録音されたころをチョット振り返ってみると、この翌年にはアジアで初めての東京オリンピックが開催され社会は高度成長の真っただ中、あるのは上昇気流のみ、といったところでしょうか。
その後日本で初めての超高層ビル 「霞が関ビル」 が完成し、上昇気流が突き抜けた感じでしょうか。 (大体突き抜けるころに、下降線が予感されているのですが・・・・・・・・・・・・オイルショック)
いかに大きいか、いかに高いか、いかに早いかと、モノが尺度で表される文明が頂点を極めようとしているさまが窺えます。
所得倍増の池田、佐藤、そして田中内閣と、数の力が頂点を極めたのも記憶に残ります。
数の力では他の追随を許さなかった田中角栄。数とは関係ないですが、高等小学校しか出ていないのに総理にまで上り詰めたその権力、いや違った、その魅力は言葉では言い表せません。
世の上昇気流に対して地上すれすれの学歴であっても、ダッチロールせず最高地点へと到達するそのパワーには脱帽でした。
これからは尺度で表せない 「文化」 の再認識が、必要になってくるかもしれないですかね?
Posted on 9月 25th, 2015 by admin
Filed under: 音楽