モノクロームの郷愁 VOL.05
「ザ・ニュー・マイルス・デイビス・クインテット」 1955 マイルス・デイビス (プレスティッジ)
のどかな田園風景のジャケットからは、一年後の 「黄金の4部作」 といわれるプレスティッジ時代の、マイルスの金字塔の出現を予感することは難しい。
田園風景はあくまで田園風景だ。ゆるやかに流れる小川は、このアルバム全体の風景のようだ。
小川はいずれ大河に合流する。
このアルバムが、その後のモダンジャズ史上にとって、極めて重要なポジションを占めていることは、ジャズ愛好家なら誰しもわかること。
メンツはレッドガーランド、ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズの、これまた黄金のピアノトリオに加えて、駆け出しのコルトレーンの奏でるサックスが瑞々しい。
マイルスの誘いにソニーロリンズが断り、結果、コルトレーンがマイルスの横でテナーを吹くことになったのが、その後のコルトレーンの運命を変えてしまった・・・・・・・・・・・・・・。
その始まりがこのアルバムだ。
Posted on 10月 21st, 2014 by admin
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