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歴史シリーズ 「ヴィラ・ロトンダ」

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歴史的に意義のある、あるいは現在の状況に大きな影響を与えた建築の模型を作ることは、とても楽しいものです。建築された時代の社会状況や、政治、宗教、家族、自然環境、権力などをつぶさに見て取ることもできます。それは、模型を作るにあたっていろいろな本や資料などを引っ張り出してきて、作ると同時に調べることができるからです。しかし深入りしないようにしています。遠い歴史の出来事として、客観的に捉えるようにしています。アカデミズムにいる研究者は逆に深入りすると思いますが、ディレッタントな立場であるこちらはその点、気が楽です。歴史を大いに楽しんでしまえ・・・という感じです。
歴史シリーズ第10弾「ヴィラ・ロトンダ」は、左右対称に作られたパラーディオの縮図です。正方形のプランの上にテラコッタの屋根瓦を載せ、白い壁と緑の芝生(模型の芝生は制作後8年くらい経っているので、色褪せています)が絶妙に響きあい、端正な美しさを醸し出しています。列柱廊や窓もシンメトリーです。ただ屋根の上のドームは、残されている設計図と実際に建築されたものとはちょっと違い、やや低く建築されています。当時も現場での設計変更はよくあったものでしょうかね?模型は実際に建てられたものではなく、図面に忠実に作っています。全体として、ルネサンス初期のブルネレスキよりいくぶんコッテリしているのは、階段脇と屋根上にある彫像がそう思わせるのでしょうか。ブルネレスキとパラーディオはいずれにしても甲乙付けがたいです。中に入ると日夜貴族たちが「宴会」と称して楽しんでいたことは、想像できます。模型では中に入れませんが、12年ぐらい前にここを訪れたときに入って見て来ました。1550年から建築されたとされ、このスタイルはロンドン、デリー、サンクト・ペテルブルグの方まで影響をもたらしたそうです。
ヴェネチアから電車で1時間ぐらいのところにあるヴィチェンツァはパラーディオの宝庫で、市街地の中心にはアンドレア・パラーディオの記念碑がヴィチェンツァ最高の名士として立っています。

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