
牛久市「TT」計画の現場にて
着工から完成まで、現場に一番長く従事しているのは大工さんです。
建方から造作工事まで、一貫して一人の大工さんが中心となって現場を進めていくよう、いつも元請の工務店にお願いしています。元請工務店にも大工さんのスケジュールやローテーションなどがあると思いますが、請負契約前に実施設計図を囲んで、事前に問題点などを解決するようにしています。工程、納まり、建築材料の特性、近隣関係などです。大工さんにもこちらがどんなイメージで造りたいのかが伝わり、それを念頭に入れて施工するのとそうでないのとは明らかに違ってきますので、事前会議は大切です。
建物の規模が大きい場合やローテーションの都合などで手伝いが入るときもありますが、一人の大工さんが中心になって進めたほうが品質にばらつきがなく、スムースに現場が運びます。選ばれた大工さんの方も責任感の度合いが非常に高くなり、結果として理想的な建物に近づきます。
それは知名度や数を多くこなす会社とは根本的に考え方が違います。僕がいつも手掛けている住宅はプレハブ的ではなく、パネルも使わないため、2×4でも木造軸組みでもクラフトマンシップによるところが多く、現実的にはあまり数をこなすことはできません。
オーナー様には「大工さんのこと」は、簡単に説明させていただいております。
大工という職業は
● 体が丈夫でなければいけない
● 算数ができないといけない
● ひとつのことに熱中できないといけない
● 図画、工作が好きでなければいけない
● 高いところが怖いといけない
● 他業種(基礎、板金、左官、屋根、内装、タイル、電気、水道など)の仕事を知っていないといけない
● 手先が器用でないといけない
そして
● 設計図を読み解く力がないといけない
よって、選ばれた方だけが大工さんになれます。

Posted on 11月 17th, 2009 by admin
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