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小川芋銭展を見て

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「震災後の眼で、いま」 を副題とする小川芋銭展、河童や田園風景が静かに、そして淡い色合いで描かれている 「絵」 を見るのではなく、画中に書かれている散文の意味を理解しなければいけない・・・・・・・・・・・・・と、ありましたが、普通は絵を見てしまいます。散文は僕には難しすぎて・・・・・・・・。
「絵」 だけでも、充分に日本的なるものが表現されており、その意図は伝わってきます。

そこで、この奥深い芋銭の 「絵」 を見る状況空間に合いそうな 「音楽」 を流してみると、「昭和枯れすすき」 や、「伊勢佐木町ブルース」 あるいは 「奥飛騨慕情」 などの日本的なるメロディより、案外、ロマン派の交響曲が合うことが分かる。 
今、マーラーの第3番、第2楽章を流しながら画集を見ていますが、バッチリ合っています。6楽章も不思議と芋銭の絵と、うまく呼吸しあっています。
この第3番、ロリンマゼール指揮のウィーンフィルで、なんと110分の演奏です。
ウーン・・・・・・長い。この長さは芋銭の絵の見方のようで、ゆっくり時間を掛けて見ることと呼応しています。
  

芋銭の絵にマーラーを置いたことに、批判は重々承知しています。
しかし、芋銭の頭の中の奥深くにある 「老子」と、フリードリッヒ・ニーチェの香りがほのかに香るマーラーの第3番は、「大いなる自然」 という共通言語で接点が見られます。
この3番は、別名 「自然交響曲」 と言われているほどですから・・・・・・・・・。

ただこの 「自然」 が曲者で、穏やかなる田園風景、緩やかに流れる川のせせらぎ、視界を遮るもののないライステラス・・・・・・・・など我々に都合のよい情景ばかりが 「自然」 ではないことを大震災は教えてくれました。
「震災後の眼で、いま」 が副題とされていることで、俄然、小川芋銭の奥深さが伝わってきました。 

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