見積りに関して(CM方式)
■ 見積りに関して(CM方式) ■
以前は元請施工会社だけに見積もり依頼をするのが一般的でしたが、各専門工事会社も取引先の施工会社だけでなく、設計事務所へも見積りを提出するようになりましたので、全体像が把握しやすくなりました。ただしメーカーは定価ベースでの見積りしか出しませんので、それらは住宅設備を取り扱う商社に依頼することになります。
このように各専門工事会社や住宅設備商社の見積りをとることが、CM方式の特徴です。
経費の違いは「工事施工会社の都合による」と解釈されるのが、今では一般的です。ハウスメーカーでは最終的に工場利益まで含めると33%から43%くらいが経費のようです。もちろんその経費の中には、テレビコマーシャル代や株主配当、展示場出展費用に加え安心料も含まれます。安ければよいというわけではありませんが、見積り金額は、見積もりの根拠に間違いがなければ尊重されるべきです。
今まで実績のある施工会社は、通常15%から22%くらいの経費を上乗せしています。その経費には、現場を運営していくための専門工事会社との事前打合せ費用、現場での詳細打合せ費用、タイル・左官・珪藻土・電気・クロスなどの異業種の取り合い打合せ費用、設計者・工事監理者との打合せ費用、交通費、通信費、車両などの減価償却費、建材の受発注事務経費、安全対策費、数量・納期・支払いに関する事務経費、それらに加え借入金がある場合はその金利支払い費などが含まれます。したがって、借入金のない工事会社に依頼するのがコストダウンへの近道ですが、借入金のない工事施工会社の施工能力がよいとは一概には言えません。
「和楽の家」我孫子市・2006年
■ 1級建築士事務所 (有)アーキヴィジョン ■
Posted on 2月 14th, 2009 by admin
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