西欧的な「叫び」と、アフリカ的な「叫び」
西欧的な「叫び」とアフリカ的な「叫び」のコントラスト。
ムンクの1893年の作品 「叫び」
一方、タンザニアのマコンデ高原で暮す人々の彫刻作品の「叫び」は、張り裂けるくらい大きな口を開け、隣の部族が襲ってこないか、あるいは、獲物はまだ取れないのか、といった直接的ないし現実的な恐れに対する叫びのように思える。見る視点によっては笑ってしまう作品のように見えますが、まじめに笑える作品です。東アフリカに豊富な黒檀を彫って作品としていますが、この黒檀はかなり硬く技術も要するようです。
ムンクの「叫び」を精神疾患とすれば、マコンデ彫刻の「叫び」はさながら栄養失調といったところですね。
マコンデ美術館 (伊勢神宮から車で30分)
Posted on 9月 25th, 2009 by admin
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